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亡父の主な遺産が賃貸併用ビルで、兄弟姉妹3人で未分割の申告をした事案

 (依頼者)

<東京都在住 桜井様(仮名)60代 男性

 (相談の内容)

 桜井様夫婦は、都内の自宅兼賃貸ビルの最上階に父親と同居していましたが、父親が亡くなり、相続人は、長男桜井様、姉の長女甲、妹の次女乙の3人です。

桜井様は、賃貸併用住宅の単独相続を希望しており、相続税申告の必要もあったことから、リーガル東京に相談に来ました。なお桜井様は、亡父の代から確定申告を依頼していた顧問税理士がいましたが、当該税理士が亡父の借金を踏み倒した人の親戚であったことから、顧問税理士を変えたいという希望もありました。

 (解決の内容)

 桜井様が税理士法人リーガル東京に相談に来たのが、申告期限の2ヶ月前でしたので、遺産分割協議を成立させられる時間的余裕がなく、相続人3名が共同して未分割での相続税申告をしました。また桜井様は、相続税申告を契機に  賃料収入の確定申告を税理士法人リーガル東京に依頼することとし、 桜井様と長女甲は、相続税を支払えたのですが、次女乙は一括納付できるだけの資金がなかったので、リーガル東京が乙の自宅を担保とする延納申請(相続税の分割払いの手続)をしました。

その後、税理士法人リーガル東京が桜井様と税務顧問契約を結び、桜井様の 所得税申告を担当することになりました。 また弁護士法人リーガル東京が桜井様の依頼により、長女甲と次女乙と交渉したところ、長女甲次女乙に相当額の代償金を支払えば、桜井様が自宅兼賃貸ビルを単独相続することを認める方向になりました。自宅兼賃貸ビルの相続税評価額は約2億円であり、時価は3億円以上でしたが、長女甲次女乙が亡父から相当額の生前贈与(特別受益)を得ていたこと等を主張し、各金7000万円位の代償金を支払うことで話が纏まりました。

この協議に基づいて本来なら、修正申告や更正の請求をするべきところですが、相続税については、相続人各人が当初申告時の負担割合とする合意をしたので、修正申告や更正の請求はしないことになりました。  

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この記事の監修者

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弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)

小林 幸与(こばやし さちよ)

〇経歴

明治大学法学部卒業、昭和61年に弁護士登録。現在は第一東京弁護士会所属の弁護士に加え、東京税理士会所属の税理士、日本FP協会認定AFP資格者。

日弁連代議員のほか、所属弁護士会で常議員・法律相談運営委員会委員・消費者問題対策委員会委員など公務を歴任。

豊島区で20年以上前から弁護士事務所を開業。現在は銀座・池袋に事務所を構える「弁護士法人リーガル東京・税理士法人リーガル東京」の代表として、弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナーの三資格を活かし活動している。

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